過去の災害を教訓に東京都内の防災力強化のための拠点が整備され、平成30年から使用開始となりました。この施設は八王子市の鑓水に所在する「東京消防庁南多摩総合防災施設」です。この日、町議会常任委員会の研修でこの施設を訪れました。
南多摩総合防災施設は東日本大震災以降、緊急消防援助隊(被災地の消防力では対応困難な大規模、特殊災害の発生に際して他の都道府県から派遣される部隊のこと)の受け入れや防災拠点として整備された施設です。平常時は写真の中層訓練棟や自然の造形を残した森林など先進的な訓練施設を中心に活動しています。中層訓練棟は環境負荷を軽減する設備を付帯させることで、実際の火災と白い泡状の放射訓練を可能とした先進的な複合施設となっています。建物の内外では、様々な火災訓練や救助訓練が行われています。
また、消防救助機動部隊(愛称ハイパーレスキュー)は平成7年に発生した阪神・淡路大震災の教訓から創設され、東京消防庁管内に6部隊配備されています。奥多摩から一番近い部隊は、立川にある第八消防方面本部で、航空ハイパーレスキューも立川に所在しています。
このほか施設内には、自然災害に備える「特殊機能を搭載した対策車」放射性物質や生物剤、化学物質などいわゆるNBC災害現場での迅速な除染活動を行う「除染者」や「特殊災害対策車」など多数の特種車、家が一軒建つほどの防災、災害対策の備えが整備されていました。
議会として今回の研修を経験し、奥多摩に災害が発生した場合、平地でのそれとは違う困難さを、まさしくこのような施設に頼らざるを得ないということを認識いたしました。
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