東京の水がめでもある奥多摩湖、正式には小河内貯水池ですが、今年で竣工60周年を迎えました。大正15年にダム建設の候補地調査が開始され、第二次大戦による工事中断を経て、昭和32年に竣工された小河内ダム。山村でののどかな暮らしを追われ湖底に沈んだ故郷を語る会がダムサイトの「奥多摩水と緑のふれあい館」で開かれました。
昭和13年の着工から19年余りの歳月と約150億円の総工費をかけて、3村合わせ945世帯の移転と工事における87名の尊い犠牲のもと、昭和32年に完成しました。今日は、当時を知る3名の方がお話をされました。幼少時に村を出ていく、また、代替え地に移動する寂しさを味わったこと、結婚を機にまた故郷へ戻ってきたときの思いなど、当事者でなくてはわからない心情を吐露されました。この歴史を現在に生きる私たちは語り継ぎ、先達のご苦労と水の有難さを胸に刻まなくてはと思いました。
今日は紅葉の行楽日和、寒さも一休みで、奥多摩は観光客で賑わいました。ダムの駐車場は満杯、本当に観光地はお天気次第ということがよくわかる日曜日でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿